今の夢
走っている。結構晴れている。地形は思い出すとちょっと下っている。
坂を下りながらどんどん走らなければいけない。いきなり出てきた藤棚の回廊。薄い紫。かなり長い。間口は狭いのに。さらにダッシュ。
きれいだ。藤棚。
その先はすぐに白い壁。シチリア?いや、日本だ。壁を越えたい。
壁を越えて、そこからまた走らなきゃ。
ひとんち?らしく、そこから飛び出てくると自分で自分がやはり怪しい。
下は思い切りどろどろ。泥です。鉄条網を気にしながら触りつつ、下を見る。
ほろつきのトラックの向こうに老夫婦が見える。
俺が飛び出ればびっくりしそうだ。飛び降りるのはやめた。泥だし。
引き返すと駆け抜けてきた場所で子供がキャッチボールをしている。
どうやら藤棚から白い壁の間は他人の家があったらしい。
すまない、外に出たいんだけど。
どこから来たの?
藤棚の回廊だよ。あれきれいだね。
ああ、あっちか。あれなんなのかよくわからないんだよね。
えっとね、この辺の地形はね、扇状地なんだよ。
ほら、下ってるでしょ。
なるほど。確かにそうだ。
そっか。ねえ、出たいんだ、出口ある?
出口?えーと、、。あの門から出る?
その門の先は車が渋滞している大きな通りに面している。でかい車が通っている。よしそこから出よう。
ありがとう。
また走り出した。左だ。坂の下のほうだ。
右に警官が三人見える。面倒なことにならなければいいな。道は渋滞だ。
ダッシュした。車と歩道の間、ガードレールの外側だ。
がしんがしん。車に当たってしまうが、かまわない。
T字の交差点を右に曲がったところで警官が追いついてきた。
ちょっととまりなさい。
え、いや。なんですか?
今さっき車に当たっただろう。器物損壊で逮捕だ。
こういう逮捕に対して拒否したらどうなるんだっけ。
ああ、思い出せない。いや、急がなくてはいけない、こんなところで。
ええっと、でもですね、俺だけじゃないでしょ、これ。
そうこうしているうちに警官が三人とも出てきた。
ややこしい。急がないといけないのに。警官の言葉は上の空、どう逃げよう。
そこへ、男が一人。
13番だから。13番だからって言え。
え、13番。
警官が固まる。
おいおい、今現行犯だろう。
13番は関係ないだろう。
関係あんだよ、行くぞ。
男に腕をつかまれた。行きたい方向にもって行かれる。坂の上だ。
ぐいぐい、ぐい。
おい、待てよ。
むなしく警官が叫ぶ。
ヒデヒデに似ている。この男。
ヒデは元気だろうか、バンドやってたんだっけ、アスリートフットから転職だよね。ESPのベースだったよね。確か。
そんなところで目が覚めた。