VOXEL

それから今日は先輩のcxさんとjunさんがやってるISSHO(http://www.issho.com/)という建築設計事務所がデザインしたVOXELという家のオープンハウス。写真はWEBサイトにあるかと思います。cxさんの所属する研究室の人たちが午前中まったくいないってことで、受付を頼まれたので喜んで買って出ました。午前中はあまり人は多くなかったのですが、午後から(正確にはcxさんのお昼ご飯タイムから)どんどん人が多くなってきて、3時に1回、4時に1回どやどやーっとにぎわってました。


VOXELの特徴としては「生活のための諸要素が2列の棚にインテグレートされ、すべての所有物はA4サイズ大の小箱に分解して収納される」(引用)点でしょうか。真横から見るとマイクロソフトのエクセルの表のような規則正しい「表」なんだけど、一つ一つの列は手前にせり出してきたり引っ込んだりして、それがさらに生活に必要な広がりや目隠しを形作っています。このデザインを特徴として狭い部屋は狭いなりにアレンジすれば、あれだけでどんな部屋にでも対応できるし切り売りできますよ。
たてとよこはしっかり強調されているんだけど、奥行きがそれぞれあって、その面は思い切りねじれているのがカッコイイっす。奥行きはそれぞれのセルの量なのかなあと思ってます。エクセルでいうと情報量とかそこで行われる計算式のようなもの、VOXELでいうと収納量なのかな。


それにしても、VOXELの名前が素敵。いろいろな意味に取れる、というか同音異義語がたくさんある、解釈の仕方がたくさんある、というのがすごくカッコイイ。
VOXって有名なアンプの名前だし、BOXでもあるし、表計算ソフトの「エクセル」のようでもあるし、細胞とかの意味の「セル」ともとらえられるし。これがたぶん、ISSHOの軸なのだろうと勝手に解釈。


それから、どこからデザインをつむいでくるかという問題をおぼろげながらに抱えていたのですが、今まで4年、5年欠けていた思考回路(どうやってデザインを編みはじめるか)が最近やっと「あ、そうなんだ、この辺からはじめるのか」ぐらいがわかり始めてきて、それが今回も施主の言葉をヒントとしてあるデザインをつむぎ出すという行動→作品を見させてもらうことによって確認できました。もちろん最終成果物がカッコよくなきゃダメなわけですけどね。